適切な仮説の立て方-その仮説は判定可能か

ビジネス

判定とは検証した結果に基づき、仮説の真偽を判断する行為です。

一般的に偽かどうかを判定するのは簡単です。理由は反証する事実を見つければいいからです。

前回の白いカラスは反証のいい実例と言えるでしょう。

白いカラスの発見によって「カラスは黒い」という命題が否定された

しかし真と断定するのは非常に難しいものです。なぜならどのような視点から見ても反証されない確率は、いずれかの視点で反証される確率に比べてはるかに小さいからです。

さらに現実的な問題として、人的ミスや機器の不具合、検証方法による不整合などの誤差が発生します。

誤差は反証の事実とは言えませんが、ある差分を見ただけでは、それが誤差なのか、それとも明確な違いなのかを区別することはできません。

このような誤差と明確な差を区別する学問が統計学と呼ばれるものです。

最近はデータサイエンティストという職業の方もいるそうですが、こういった方々は統計学を駆使してビジネスドライブしていく役割を担っています。

さて、統計学とは簡単にいうと山程のデータから何らかの関係性を見出して、仮説を立証していく学問です。

山程のデータを扱うわけですが、その中には誤差やミスなどのデータも含まれます。そういったデータの中から関係性を見出すためには、誤差を弾くための何らかの基準が必要になります。

科学や統計学に詳しい人ならt検定とかp値といった言葉を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。

今回はこれらの統計の専門的な話は抜きにするとして、判定をするためには何らかの基準が必要であることを理解してください。

まとめ

仮説を判定するためには何らかの基準

をあらかじめ設定しておく必要があります。

その基準を立てられなければ、仮説を判定することはできません。ですから仮説を立てる際には、検証方法を検討した後に、その結果がこうであれば真、こうじゃなければ偽という基準を立てておくことです。

もし基準が見出せない場合は、検証方法や仮説を見直しましょう。

次へ

適切な仮説の立て方-その仮説は判定可能か」への2件のフィードバック

コメントを残す